人の輪
Community Network
Community Network つながりの輪
学ぶ心、みちびく心、見守る心・・・
いろいろな人々の情熱がここに集う。
その輪に加わったことで、
また自分自身が
次世代のチカラになろうと、
頑張る人がいる。
From Past Scholarship Students 留学生の先輩の声
チカラをつけて、幼稚園から
大学までの新モンゴル学園を経営
ジャンチブ・ガルバドラッハ新モンゴル学園理事長
私は1999年から3年間、東北大学博士課程に在学中に亀井記念財団の奨学金をいただきました。当時、私は子ども4人を連れて来日したため大変な苦学生でしたが、亀井記念奨学金のお陰で大学に無事通い、良い研究もできました。
博士論文テーマは「モンゴルにおける高等学校のカリキュラム開発」でした。その研究成果の実践の場として、在学中の2年目、母国に日本式新モンゴル高等学校を設立しました。その開校当時に、財団からも多大なご支援もいただき、大変助かりました。
その高校は、この23年間で小中高一貫学校に拡大しました。さらに幼稚園、高専、工科大学を含む、新モンゴル学園と大きく発展してまいりました。
各教育機関の実績はたくさんございますが、一つの事例を申し上げたい。新モンゴル高校の卒業生総数は2420名に達し、そのうちの554名が日本留学をしています。東京大学、東北大学、山形大学を含む、44の大学と高専に留学を果たしました。
私は、2017年度に、日本国天皇より旭日小綬章もいただいたことがあります。これら全ては、亀井記念財団の奨学金で勉強できたおかげです。いつも心から感謝しております。
これからも日本とモンゴルの懸け橋になっていきます。亀井理事長をはじめ、財団の皆さん、ありがとうございます。
Voice of KAMEI-ZAIDAN Member 亀井記念財団メンバーの声
奨学金はわが人生の伴走者。
家族とともに感謝しています。
私は高校、大学、大学院(修士課程)と奨学金のお世話になりました。今、あらためて、そのありがたさを噛みしめています。
仙台の冬は寒いです。蔵王下ろしの寒風に吹かれながら、妻と子どもの手を引いて大橋を渡り、大学の事務室に奨学金を受け取りに行きました。驚いたことに、どんな寒い日でも、懐に奨学金が入っていると寒くないのです。私たちはその日だけは贅沢をし、一番町の老舗トンカツ屋に入ったものです。。
地獄の沙汰は金次第と言われていますが、私は外国の沙汰も金次第と言いたいです。
フランスにフランス語を勉強し直しに行ったときのことです。帰りの飛行機代まで食い尽くしてしまい、パリの日本大使館に行って日本に強制送還してもらおうと覚悟しました。そのとき、スーダンの外交官が私を地獄から救い出してくれました。
「アナタ、家族手当ヲ、モラッテイナイノデスカ?」
そのひと言に、私は家族手当の事務所に走りました。四人の家族がドゴール空港に到着した日にさかのぼって、手当が支給されたのです。地獄に仏とはこのことです。
亀井記念財団が外国人留学生に奨学金を支給するのに、立ち会ったことがあります。妻が、定禅寺通りの中央歩道の端のベンチで待っていました。
「すると、ニコニコした女の子の一団が、わからない言葉でおしゃべりしながら、ゆっくりした足取りで通り過ぎるの。ああ、支給式が終わったんだなってわかったわ」
奨学金はわが人生の伴走者です。